| #051 |
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罠にかかった鶴を助けたおじいさん。
数日後、おじいさん夫婦の家に一人の娘が現れて言いました。
「これから私は機を織ります。その間は、決して部屋を覗かないでください」
その言葉を守り、機織りが終わるのを待つおじいさん。しかし3日目の夜、心配のあまり、ついに約束を破ってしまうのでした。
おじいさんが見たのは痩せ衰えた一羽の鶴。助けてもらった恩を返すため、自分の羽で機を織っていたのでした。
「あの時はそりゃあ驚きました。ですが今日の判決はそれ以上に驚きです。上告?もちろんです」
こうしておじいさんと鶴のセクハラ裁判は、争いの場を最高裁へ移すことになったのです。
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| #052 |
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犬、猿、キジを引き連れ鬼ヶ島へ向かう桃太郎。
森の中を歩いていると、大きな熊が現れこう言いました。
「桃太郎さん、桃太郎さん。お腰につけたきびだんご、ひとつ私にくださいな」
桃太郎はいつもの調子で返します。
「やりましょう、やりましょう。これから鬼の征伐に、ついて行くならやりましょう」
腰のだんご袋に手をやる桃太郎、しかし、なんと中身は空っぽ。先程キジにやったのが最後のひとつだったのです。これから鬼と闘うにあたり熊は大きな戦力、ここで逃がす手は無いと、桃太郎はある提案をしました。
「きびだんごは無いけれどノノノキジなら」
慌てたのはキジです。
「ちょ、待ってくださいよ桃太郎さん!こ、この面子で空を飛べるのは私だけですよ。鬼ヶ島へ乗り込むのなら、事前に偵察をしないといけません。私が必要になる時が必ず来ますよ。もっと要らない奴はいるハズです!」
「う〜ん、それは一理あるなあ」
桃太郎はアゴに手をあてながら、地面に座る犬と猿をチラ見しました。
安堵の吐息を漏らすキジの横で、今度は犬と猿が必死です。
「ぼ、僕はこの尖った牙で鬼に噛みつきますワン!」
「ウキー!俺だってこの鋭い爪で鬼を引っ掻いてやるよ! それにあんまり言いたくなかったけど、俺の爪にはいろんなバイ菌が付いてんだ。引っ掻き傷より後が怖いぜ!」
「そんなの僕だって、狂犬病の予防接種なんてしたことないワン!」
醜い争いを制し、桃太郎が告げます。
「いやあ、そういう強さをアピールされてもね、それだったら結局、熊の方がノって話になるじゃない? むしろ今の話で君らの印象悪くなった」
追い詰められた2匹は、ついに文字通りの生き残りを賭けた決闘を始めます。
その様子を満足気に見下ろす桃太郎の脇で、成り行きを眺めていた熊が言いました。
「あの、私、きびだんごが欲しかっただけなんで、無いならいいです。また今度ってことでノ」
引き止める桃太郎をよそに、熊は森の奥へと去って行きました。
残された1人と3匹の間に気まずい空気が流れます。
その後、桃太郎一行は見事に鬼を退治し、奪われた財宝を取り戻しました。
しかし熊と出会ったあの日以来、犬と猿が口をきくことはありませんでした。これが犬猿の仲の由来です。
また、いち早く難を逃れ、犬猿両方に疎まれることとなったキジは、その日その日で機嫌の良い方におべっかを使いながら道中を切り抜けました。風見鶏の由来です。
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| #053 |
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「狼が出たぞ〜!」
少年の叫び声を聞き、ある者は少年を助ける為、ある者は牧場の羊を守る為、手に手にクワや丸太を持って家を飛び出しました。ところが、どこを探しても狼など影も形も見当たりません。
騙されたと知った村人達は少年を叱りつけましたが、いたずらは一向に止まりません。
毎晩のように繰り返されるホラに呆れ果てた人々は、もう少年に構うことを止めました。
「狼が出たぞ〜!! 本当に狼が出たんだよ〜!!」
その晩も少年の叫び声がこだましましたが、家を出る者はありませんでした。
そして翌朝。1人の若者が牧場へ行くと、羊の数が減っているではありませんか。
若者の家だけではありません。村中の羊がゴッソリといなくなっていたのです。
「ああ何ということだ。昨夜は本当に狼が現れたのだ。あの少年の言葉を信じていればノ」
少年の姿はどこにも見つかりません。きっと狼に食べられてしまったのだと、村人達は涙を流しました。
その様子を山の上から楽し気に眺めていた少年は、やがて集めた羊を引き連れ、市場のある町へと向かったのでした。
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| #054 |
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「俺、この戦争が終わったら結婚を申し込もうと思ってる人がいるんですよ」
工兵のボブは頬を赤らめながら、泥に塗れた野戦服の胸元からロケットペンダントを取り出した。
「そうか…。大丈夫、戦争はもうじき終わる。で、その相手ってのはどんな娘なんだい?」
俺の声が聞こえないのか、巨体を小さく丸め、厳つい両手で包んだペンダントの写真に魅入っているボブ。
その背後を通りかかったエース軍曹が、写真と俺の顔を交互に見比べ、小さく呻いてその場を立ち去った。
あれから30年。
写真の人物が誰だったのか、今となっては知る術も無い。
ひとつ確かなのは、戦争が多くの若者の未来を奪ったという現実だ。
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| #055 |
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風の強く吹く、春の夜のことだった。
西日ヶ丘の坂道を歩く私の前方、上空に、突如オレンジ色に発光する楕円形の物体が現れたのだ。
ゆらり、ゆらりと左右に揺れながら高度を下げるその軌道は、おおよそ飛行機や流れ星ではない。
物体はやがて、呆気に取られる私の頭上10メートル程の高さに静止した。
眼前に一条の光の帯が振りそそぐ。次いで、その中を、まるで見えないエレベーターに乗っているかのように、スッと降りて来る小柄な人影。
痩せ細った体格に釣り合わぬ巨大な頭部を持つその生物は、宇宙人にも程があった。
「我々ハ、ポルヌック銀河ノ テムティン星カラヤッテ来タ。オ前達ノ言ウトコロノ、宇宙人トイウヤツダ」
言いながら、テムティン星人は腰のホルスターに収められた武器とおぼしきピストル状の機械を取り出した。
「地球人ヲ解剖シテ研究スルノガ目的ダ。覚悟シテモラオウ」
機械を構えてにじり寄るテムティン星人の恐怖に、腰が抜けた私はその場へ座り込んでしまった。「もうダメだ!」覚悟して目を閉じた次の瞬間、その場の緊張とかけ離れた素頓狂な笑い声が辺りに響き渡った。
声の主は他ならぬテムティン星人だった。
「ハーハハハ! 騙サレタ、騙サレタ。本気ニスルナヨ地球人。今日ハエイプリルフールダロ」
事態の飲み込めない私を一人残し、テムティン星人は飛行物体へ戻ると、北の空へ消えていった。
その後、一時間程その場を動けなかった私は、翌日風邪をひいて会社を休んでしまったのだ。
嘘じゃないよ。
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| #056 |
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今だから言うが、私達はあの子を拾ったんだよ。
もう15年も前になるか…。今日のように、いつ止むとも知れない雨の日だった。
私と妻が中央線の高架下を歩いていると、雨音に混じり、かすかな泣き声が聞こえてきたんだ。あまりにも弱々しいその声の主を辿り、柱の陰を覗き込んでみると、そこには半分雨に濡れたダンボール箱が捨て置かれていた。その中であの子は、兄弟達と身を寄せ合って助けを求めていたんだ。
当時は2人食べて行くので精一杯だった私達だが、妻はあの通り優しい女性だし、私もまぁ、情に絆されやすい質なもんでね、あの子達を家に連れ帰り、親類縁者、ツテを頼って引き取り手を探すことにしたのさ。そして、最後に残ったあの子を私達が育てることにしたというわけだ。
とうぜん生活は苦しくなったが、家の中はずいぶんと明るくなったよ。
一足しかない靴を床下に隠したり、散歩の最中に迷子になったり、騒動は絶えなかったけれど、スクスク育つあの子を見ていると、何ていうのかな、生きる希望というか、勇気みたいなものが、体の中から湧いて来るのを感じたね。
それから今日までの思い出なんて、語り始めたら夜が明けてしまうよ。
まぁとにかく血は繋がっていなくても、ミチ子は私達にとってはかけがえの無い一人娘ということな…え、庭にいるペスの話なんて最初からしてないよ?
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| #057 |
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いらっしゃいませ。
レストラン「貴婦人」本日のコースメニューでございます。
■前菜 / 失敗カレーにシェフの機転を効かせて
■スープ / 松茸風味の乾物にお湯を注いで
■魚料理 / ザク切りマグロとオマール海老の写真
■メインディッシュ / マイクロ波で温める昨日の豚肩肉 生姜の香り焼き
季節の野菜添え(本日もキュウリです)
パンとバターロール
■デザート / 栗と洋梨のタルトからファミマのシールを剥がして
それっぽく灯りを抑えた店内に、さりげなく流れるシェフ厳選のイカ天ベスト。
週末の豊かなひとときをお楽しみください。
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| #058 |
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おぼえよう! 試験に出る世界史
鳴くよウグイス平安京
(794年)
いい国作ろう鎌倉幕府
(1192年)
意欲に燃えるコロンブス
(1492年)
遠くを睨んで日英同盟
(1902年)
ニョムニダ戦争朝鮮統一
(2462年)
惨い仕打ちだ火星の人よ
(6514年)
白紙に戻そう人類史
(8942年)
ニックパームナレピョッポ
(29867年)
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| #059 |
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貴婦人なそなぞ
■太郎君の頭からドクドク流れ落ちる赤い液体ってな〜んだ?
(答え:血)
■語尾に「〜にゃん」て付ける人が欲しがってるものってな〜んだ?
(答え:個性)
■インターホンを4回押すと出て来る人ってだ〜れだ?
(答え:家主)
■フォークボールを投げたら打たれてしまった。投手は何て言った?
(答え:やられた!)
■駄洒落ばかり言ってる山ってどんな山?
(答え:山ちゃん)
■なかなかスピードの出ない車ってな〜んだ?
(答え:ソーラーカー)
■「クソ!クソ!」と悔しがってばかりいるのはどこの国の人?
(答え:敗戦国)
■世界で一番のお金持ちってだ〜れだ?
(答え:ビル・ゲイツ)
■絶対に無いのに皆が「ある」って言うものな〜んだ?
(答え:やる気)
■スウェーデン人は誕生日に何て言う?
(答え:おめでとう)
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| #060 |
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犯人はバールのような物で入り口をこじ開け、店内に入ったようなものです。
「違いますよ“模様です”ですよ野村さん!」
失礼しました。犯人はバールの模様です。
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