君が神に召されて3日。ポッカリと穴の空いた心も吹きさらしのまま、僕はおぼつかない足取りで街を歩いていた。
ふらりと立ち寄った思い出のカフェ。冬のテラスで飲むホットミルクは、世界に置き去りにされた僕を少しだけ慰めてくれた。
マスターが僕のテーブルに歩み寄り、オレンジタルトの乗った小さなプレートを差し出した。君の好きだったオレンジタルト…いや違う、これはダシ汁で煮たナルトだ。白い陶磁器のプレートに乗せられているのは、おでんのナルトだ。おでんのナルト…おでんにナルト…オデンニナルト…オレンジタルト、か。
「ウサギって、ツッコまれないと寂しくて死んじゃうんだよ」
君の声が聞こえた気がした。
何も言わず、ただ静かにうなずくマスター。
僕は頬をつたう涙も拭わずに、残ったミルクを全て口に含むと、青く、高く澄みきった空に向けて勢いよく吹き出した。
君のいるそこへ、届け、乳脂肪分!
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